COPDに対する病院または在宅での非侵襲的換気療法のメリット
慢性閉塞性肺疾患 (COPD) は、罹患率と死亡率において世界的に上位にあり、各国の医療制度に対する大きな経済的負担となっています。
COPDに属する主な病気は肺気腫と慢性気管支炎の2つです。 COPDの患者さんは、呼吸器系ばかりでなく生活にダメージを与える大きな生理学的変化に見舞われます。
現在の推計では、世界中で6500万もの人々が中度から重度のCOPDに苦しんでおり1さらに1200万人もの潜在的な患者さんがいるという研究結果が出ています2。 また、2010年の米国の医療制度におけるCOPD の直接・間接的なコストは499億ドル (当時の日本円で約4兆3400億円) となりました3。 この費用うち約75%は症状の悪化によるもので、4
メディケアのデータによると、これらCOPDの患者さんのうち20.2%は、退院後30日後再入院しています。 このデータは米国の政策立案当局、規制当局と連邦政府の注目するところとなり、こうした患者さんのケアと管理の向上に焦点があてられることとなりました。5
欧州連合内では、呼吸器疾患の直接コストは医療予算全体の約6%を占め、そのコストのうちCOPDが56% (386億ユーロ、約5兆2700億円) を占めると見られています。1,6
世界保健機関 (WHO) によると、COPDによる死亡率は今後10年間で30%以上増加し、12030年までには世界中の死因の第3位を占めると予測されています。1
様々なCOPDの治療法の1つが非侵襲的換気 (NIV) 療法です。 NIV療法は、急性憎悪で入院する炭酸ガス血症のCOPDの患者さんに効果的な治療法として広く確立されています。 COPDに対する長期かつ毎日の在宅NIV療法は、標準療法としては確立されていませんが、日中炭酸ガス血症となるCOPDの患者さんへの効果は証明されています。7
COPDは、患者さんはもとより世界中の医療制度に非常に大きな負担をかけており、誰もがこの問題の解決を望んでいます。 レスメドでは、呼吸器科医、医療制度関係者、保険会社との協力の下に、炭酸ガス血症のCOPDに有効なNIV療法に対する理解の浸透に努めています。