マスクの洗浄、快適性、装着と調整に関するFAQ

レスメド製マスクとその構成品の洗浄や消毒について、よく寄せられる質問にお答えいたします。

 

マスクの洗浄に関するFAQ

毎日、または使用後に毎回、次の手順で洗浄してもらうようにしてください。

  • マスクを分解します(マスクの取扱説明書に記載の手順を参照してください)。鼻ピローを使用している場合には、フレームからピローを取り外す必要があります。
  • 分解したマスクの各構成品を入念に手洗いします(ヘッドギアとソフトスリーブを除く)。中性石鹸とぬるま湯(約30℃/86℉)でやさしく洗ってください。マスクの密閉性を最適に保つため、使用後にクッションについた皮脂を取り除く必要があります。
  • 毛先の柔らかいブラシを使って呼気排出孔を洗浄します。スイベル、スイベルリング、ボールジョイントなど、洗浄が必要なその他の回転部品も同様です。
  • 各構成品を点検し、必要に応じて洗浄を繰り返し、汚れが残っていないことを目で確認します。
  • すべての構成品を飲用可能な水でよくすすぎ、直射日光が当たらない場所で自然乾燥させます。
  • 呼気排出孔を含め、すべての構成品が乾いたら、マスクを組み立てます(組み立て方法については、マスクの取扱説明書をご確認ください)。

また、週1回は以下のお手入れをしてもらうことをお勧めします。

  • ソフトスリーブを含め、ヘッドギアを手洗いします(ソフトスリーブが付属しないヘッドギアもあります)。
  • よくすすぎ、直射日光が当たらない場所で自然乾燥させます。

ヘッドギアは分解せずに洗浄することが可能ですが、初めて洗浄する際にはヘッドギアの染料が落ちる場合がありますのでご注意ください。洗浄しても汚れが落ちない構成品や、劣化(亀裂、変色、裂け目など)が見られる構成品は、交換が必要です。

マスクの洗浄には不純物を含まない天然成分の洗剤/溶液を使用してもらうようにしてください。マスクの洗浄に非天然の原料を含む洗剤を使用していると、洗い流されずマスクに残留した物質を吸い込んでしまうおそれがあります。

※取扱説明書については在宅医療会社にお問い合わせください。

そのような場合、レスメドではISO17664準拠の手順によるマスクの洗浄、消毒、殺菌を推奨しています。なお、洗浄、消毒、殺菌にあたっては、殺菌・消毒ガイドで以下の点をご確認ください。

  • 使用する患者さんが変わるごとに交換が必要な部品
  • 93℃の熱水消毒が可能な部品
  • 高レベルの化学消毒が可能な部品
  • 殺菌処理が可能な部品

なかには消毒が不要な構成品もあります。ヘッドギアは消毒する必要がありません。消毒剤は使用しないようにしてください。

ヘッドギアや上に挙げた構成品については、使用する患者さんが変わるたびによく洗っておくとよいでしょう。具体的な方法は以下のとおりです。

  • 刺激の少ない石鹸と30℃のぬるま湯でヘッドギアを手洗いします。
  • よくすすぎ、直射日光が当たらない場所で自然乾燥させます。

マスクの快適性に関するFAQ

患者さんがマスクを快適に使用できない場合は、マスクを合わせなおすか、マスクのサイズや種類を変えてみてください。

  • 装着感。マスクが合っていないと、マスク装着時の不快感の原因になることがあります。マスクの取扱説明書に記載している装着方法でマスクを再調整してみてください。マスクは患者さんが睡眠時の姿勢をとった状態で合わせるようにしましょう。横になると顔面の筋肉に変化が生じ、眠りにつくとさらに筋肉が弛緩するからです。枕を使わない人もいれば、リクライニングシートのようなもので眠る人もいます。いずれにせよ、普段寝ている体勢でマスクを調整することが肝要です。CPAPマスク製品のページでは、マスクの装着方法を動画でご紹介しています。併せてご確認ください。
  • サイズ。快適でなくなるまでマスクを締め付けなければ十分に密閉できない場合は、マスクのサイズ選択に問題がある可能性があります。マスクのモデルが違えば、サイズ表記が同じでも大きさが同じであるとは限りません。
  • 種類。患者さんがなおもマスクに不快感を訴える場合には、マスクの種類を変える必要があるかもしれません。レスメドはフルフェイスマスク鼻マスク鼻ピローの3種類のマスクをご用意していますので、患者さんにとって不快感の少ない種類やモデルを探してみてください。
  • ヘッドギア密閉状態が保たれる範囲内で、できるだけマスクを緩めるとよいでしょう。ヘッドギアのストラップが緩すぎる、またはきつすぎると患者さんが感じている場合は、ストラップを再調整してください。ストラップが古くなっている場合や消耗している場合は交換しましょう。
  • MicroFit™ダイヤル。マスクにMicroFit™ダイヤルが付いている場合には、ダイヤルが最適な位置に設定されているか確認します。ダイヤルの位置を大きく変更すると装着感が変わり、不快感が生じたり治療の効果が薄くなったりすることがあります。

患者さんのマスクを合わせる作業で問題が発生した場合には、マスクの取扱説明書の手順を参照してください

※取扱説明書については在宅医療会社にお問い合わせください。

ひげを生やしている患者さんに適したマスクもあります。快適性やフィット感の改善が見込めるマスクがないか、レスメドまでお問い合わせください。

人それぞれです。フルフェイスマスクは顔の広い範囲を覆いますが、鼻マスクと鼻ピローマスクはそれよりも狭い範囲を覆います。結局は患者さんの好みとニーズに合った種類のマスクが最適ということになります。

レスメドのフルフェイスマスクは、鼻づまりがある患者さんや、睡眠中に口呼吸になることが多い患者さんに適した選択肢です。

患者さんと一緒にマスクの種類を検討するときには、顔面の形状、ひげの有無、眼鏡をかけるかどうか、閉所恐怖症の有無、マスクを装着したまま読書をしたりテレビを見たりしたいかなどの点を考慮するとよいでしょう。

患者さんのマスクが空気漏れを起こす場合は、おそらくはマスクの密閉性または装着具合に問題があります。マスクの空気漏れが起きる原因とその対策の一部を以下にご紹介します。

  • 正しく調整されておらず、合っていない。マスクの取扱説明書に記載している装着方法に従ってマスクを再調整することをお勧めします。マスクは患者さんが睡眠時の姿勢をとった状態で合わせるようにしてください。横になると顔面の筋肉に変化が生じ、眠りにつくとさらに筋肉が弛緩するからです。各マスクの製品紹介ページでは、マスクの装着方法を動画でご紹介しています。併せてご確認ください。
  • 組み立て方を誤っている。取扱説明書でマスクの組み立てに関する情報を参照してください。
  • マスクのサイズが適切でない。マスクのサイズ合わせに関するガイドに記載している指示をご覧ください。
  • マスクの種類が適切でない。患者さんが適正なサイズのマスクを適切に調整して装着しても空気漏れが発生する場合は、別の種類のマスクをお試しください。たとえば、フルフェイスマスクは口からの空気漏れを防ぐことができます。
  • 交換が必要。マスクが古くなっていたり、消耗していたりするために空気漏れが生じている可能性も考えられます。マスクの取扱説明書でマスクの交換に関する情報を確認してください。
  • 汚れている。日々マスクを手入れしていないと、患者さんの皮膚や周辺部位から付着した汚れ、皮脂、残留物がマスクに蓄積します。最適な密閉性と効果を保つことができるよう、患者さんには毎日マスクのお手入れをしてもらう必要があります。マスクの洗浄と交換に関する情報は、こちらを参照してください

以上の点を確認しても空気漏れが発生する場合は、加温加湿器または最新の気道陽圧(PAP)装置を試してみるのも一つの手です。レスメドのPAP装置は不慮の空気漏れを自動で検知して補正し、正常な圧を維持する機能を備えています。加温加湿器は、空気漏れの原因となる口呼吸や鼻づまりを大幅に軽減できます。

※取扱説明書については在宅医療会社にお問い合わせください。

マスクを強く締め付けなければ密閉性を実現できない場合は、クッションのサイズが適正でないか、前額サポートの調整が適切でない可能性があります。装着に関する問題の原因とその解消方法については、上の質問項目を参照してください。

レスメド製マスクのクッションの素材はシリコンです。シリコンそのものに対するアレルギー反応は、極めてまれです。皮膚の炎症、ただれ、水疱は、シリコンではなく他の要因によって発生することがほとんどです。

患者さんが皮膚の炎症でお悩みの場合は、以下の点を確認してみてください。

  • ヘッドギアのストラップが緩すぎる、またはきつすぎる。古くなっていたり、消耗がみられたりする場合には、ヘッドギアの交換をご検討ください。特にそのような状況がなければ、ストラップを調節してみてください。密閉状態が保たれる範囲内で、できるだけマスクを緩めるとよいでしょう。
  • マスクが合っていない。具体的には、サイズが適正でないか種類が適切でない。取扱説明書を参照し、マスクの合わせ方を確認してください。マスクが合わない場合には、別の種類のマスクを使用することもご検討ください。
  • マスクが古い、または消耗している。マスクのクッションやフレームに摩滅、硬化、亀裂、破損がないかを点検し、問題があればマスクや構成品を交換してください。マスクの洗浄と交換に関するページにも関連情報を記載しています。併せてご確認ください。
  • マスクが汚れている。シリコンは皮脂や汗、汚れ、クリーム剤などを皮膚から吸収します。夜間に皮膚がこれらの物質に触れ続けることが、炎症の原因になることがあります。患者さんには、取扱説明書の指示に従い、使用しているマスクを刺激の少ない石鹸か希釈した液体洗剤とぬるま湯(30℃/86℉)で毎日洗浄するように伝えてください。加えて、就寝前に洗顔し、顔の余分な皮脂を落としてもらうようにしましょう(使用する洗顔料は中性石鹸が理想です)。また、顔のマスクが触れる部分にはローションやクリームなどの保湿剤を塗らないように注意を促すことも重要です。保湿剤はマスクの密閉を妨げることがあるだけでなく、時間が経つとクッション部分の劣化につながるおそれがあります。マスクの洗浄に関するページにも関連情報を記載しています。併せてご確認ください。

以上を試してみてもなお皮膚の炎症が続く場合は、過敏な部分や炎症部分に通気性に優れた低刺激タイプの皮膚テープを貼り、マスクと直接接することがないようにしてください。

※取扱説明書については在宅医療会社にお問い合わせください。

そのような場合には、加温加湿器の使用をご検討ください。持続的な空気の流れが乾燥を引き起こし、鼻炎や鼻血の原因になることがあります。これらは治療装置による加圧が強い場合に顕著です。加湿器は、CPAP装置やバイレベル装置から送られる空気の温度と湿度を高めることによって、鼻の炎症と乾燥を和らげる働きがあります。

このほか、鼻用のオイルも乾燥の治療と予防の効果が期待できます。

患者さんの顔にマスクの痕が残ったり、鼻すじがひりひりと痛んだりする場合は、マスクを締めすぎていることが考えられます。このページの上の方に示したマスクの装着具合と密閉の改善に関する回答をご覧ください。

問題が解消されない場合は、ソフトラップまたはGecko鼻パッドをお試しください。ソフトラップはマスクのシリコン製ヘッドギアに取り付ける柔らかい布パッドで、患者さんのマスクのずれを防止するとともに、ストラップの痕を目立たなくします。Gecko鼻パッドは鼻すじをまたいで装着する快適でソフトなパッドで、皮膚の炎症や顔面のただれを減らし、マスクの空気漏れを最小化して、全体的なマスクの快適性を向上させます。

患者さんが眼の痛みを感じている場合は、マスクの空気漏れが疑われます。空気漏れは、マスクの密閉がうまくいっていない場合や、患者さんの顔に合わせてマスクをうまく調整できていない場合によくみられる問題です。解決策については、空気漏れに関する質問の回答をご覧ください。

マスクの装着と調整に関するFAQ

睡眠中にマスクが外れてしまう場合は、患者さんが鼻づまりを起こしていることが疑われます。副鼻腔の問題やアレルギーの既往歴がある患者さんには、フルフェイスマスクや加湿器を使用すると治療の効果が高まる可能性があります。

多くのレスメド製マスクのサイズ合わせに利用できるテンプレートをご用意しています。下記のマスク名をクリックして、サイズ合わせテンプレートのPDFファイルを開いてください。

これらのテンプレートを使用する際は、以下の点に注意してください。

  • テンプレートの使用法をよく読んでから、切り抜いて使用してください。
  • あくまでも適切な装着を補助するものとして使用してください。テンプレートは医療従事者、睡眠に関する専門家、機器メーカーの助言に優先するものではありません。
  • 元のPDFのサイズや寸法が変わってしまうと、印刷したテンプレートの質や精度が低下する可能性があります。この問題を回避するには、プリンターの設定でページの拡大縮小機能をすべてオフにして、実際のサイズで印刷する必要があります。また、テンプレートには印刷サイズが正確であるかどうかを確認できる目盛りをご用意していますので、印刷後にはこちらもご確認ください。

レスメド製鼻マスクのサイズ合わせテンプレート

AirFit N20マスク (518kb)

レスメド製フルフェイスマスクのサイズ合わせテンプレート
AirFit F30マスク  (126kb)
AirFit F20マスク  (535kb)

患者さんのマスクが大きな音を立てている場合は、密閉がうまくいっていない可能性があります。ここまでの回答を参考に、マスクがぴったり合っていること、正しく組み立てられていること、洗浄が行き届いた良好な状態であることを確認してください。以上を確認した後もなお問題が解消しない場合には、マスクのサイズや種類を変えてみてください。

患者さんが寝るときの体勢でマスクを合わせることが重要です。つまり、枕を使わず横になって眠る方も、リクライニングシートのようなもので寝る方も、それぞれの体勢でマスクを調整するようにしてください。寝るときの体勢でマスクを調整することが重要な理由は、横になると顔面の筋肉に変化が生じ、眠りにつくとその筋肉がさらに弛緩するからです。

このほか、空気漏れが原因でマスクが大きな音を立てることもあります。空気漏れは、マスクの密閉がうまくいっていない場合や、患者さんの顔に合わせてマスクをうまく調整できていない場合によくみられる問題です。