在宅換気療法によるCOPDのリスク低減

COPDでのアシドーシスによる呼吸不全に対する在宅非侵襲的換気のパイロット試験です。 1

Cheung AP, Chan VL, Liong JT, Lam JY,Leung WS, Lin A, Chu CM.

背景

非侵襲的換気 (NIV) 療法後に急性高炭酸ガス性呼吸不全 (AHRF) の出現を経験した慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の患者では、 AHRF再発のリスクが高まります。

この研究では、こうした患者にNIV療法を在宅で継続することでAHRF再発の可能性を軽減できると仮定しました。 

方法

AHRFの出現を急性NIV療法により治療したCOPD患者を対象に、在宅継続NIV療法と継続気道陽圧 (CPAP) 療法 (5 cm H2O (コントロール)) を比較した前向き無作為化比較パイロット試験を実施しました。 重度の閉塞性睡眠時無呼吸の患者、AHRFに起因しないCOPD の患者、心理社会的に劣悪環境下にある患者、重度の併存症がある患者は除外されました。 主要エンドポイントは急性NIVを必要とするAHRF再発、挿管、1年以内の死亡としました。 

結果

23名が在宅NIV療法に、24名がCPAPに無作為化されました。 この2つの集団間でベースラインの特徴に有意な相違は認められませんでした。 1年後の各集団におけるAHRF再発例は、CPAP60.2%に対しNIV38.5%でした (P = 0.039)。 事前設定した試験機関から離脱した患者は、CPAPで4名、NIVで8名でした。 

結論

AHRFの出現を急性NIV療法により治療したCOPD患者の一部では、CPAP療法に比較し、在宅継続NIV療法ではAHRFを伴う重度のCOPD再発のリスクが低下しました。

 

参考資料

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    Cheung AP et al. COPDでのアシドーシスによる呼吸不全に対する在宅非侵襲的換気のパイロット試験です。 Int J Tuberc Lung Dis. 2010; 110(5):605-10.

Reprinted with permission of the International Union Against Tuberculosis and Lung Disease. Copyright © The Union.