COPD治療オプション

安定期のCOPDの治療は、症状を直ちに和らげ、抑えるとともに、将来の憎悪する可能性を低減するのが目的です。1また、『COPDの診断、管理、予防に関するグローバル戦略』ガイド1によると、喫煙している患者さんには禁煙を勧める必要があります。

また、このガイドでは、治療の主流を気管支拡張剤と副腎皮質ステロイドを使用した薬物療法とし、どのステージの患者さんにも呼吸リハビリテーションプログラムが奏功するとしています。

安静時に重度の低酸素血症がある慢性呼吸不全のCOPD患者には、血中酸素濃度を高める手段として、補助酸素が推奨される場合があります。1

酸素とCOPD

長期酸素療法 (LTOT) は、COPDの患者さんに奏功するという実例です。 重度の低酸素血症があるCOPDの患者さんの生存率がLTOT により改善された無作為化比較試験の、Cochraneによるレビューです。2

米国胸部学会 (ATS) のガイドラインでは、「PaO2が<7.3kPa (55 mmHg) (SaCO2 <88%に対応)で薬剤の全量投与により安定期の患者さんはLTOTを受けるべき」であるとのことです。3

しかし、研究の結果、酸素療法は、長期にわたるCOPDの結果起こる換気系不全 (II型呼吸不全) を原因とする高炭酸ガス血症には奏功しないことが判明しています。4

COPD治療におけるNIV

最近の研究では、高炭酸ガス血症のある安定期のCOPDの患者さんにおいて、適度な圧力支持を使用した在宅での非侵襲的換気 (NIV) 療法が、入院回数を減らし死亡率を改善することが示されました。5

『Lancet Respiratory Medicine』に発表されたこの画期的な研究では、症状の安定した慢性COPDの患者さんに在宅でのNIV療法を行ったところ、生存率と生活の質の向上が認められました。5

研究では、安定したCOPD GOLDステージIVので標準的な治療を受けている患者さん195名をNIV治療群と対照群に無作為化し試験を行いました。NIV治療群では、ベースラインPaCO₂を20%以上低下させ、6.5kPa (48.1mm Hg) 未満とすることが目標とされました。

研究の結果、対照群の一年後死亡率33.3%に対し、適度な圧力支持を使用したNIV治療群では11.8%でした (HR 0.24%, CI 0.11‐0.49; p=0.0004)。5

また、在宅NIV治療群に無作為化された患者さんは、国際的に認められているSt George’s Respiratory Questionnaireのサマリースコアで評価した健康関連の生活の質においても、顕著な向上が見られました。5

近年、高炭酸ガス血症のある安定期のCOPDの患者さんには、特にベースラインPaCO₂の改善が臨床目標である場合、NIVにより大きな効果が期待できるとする実例が集積されており、今回のデータもその一部となっています。5,6

また、入院中の高炭酸ガス血症のあるCOPDの患者さんに対する後ろ向き研究では、退院後にNIV治療を受けた患者さんは、NIV無治療の患者さんと比較し、事象無発生の生存率 (p=<0.0001) が改善されたことが判明しました。 また、NIV治療を受けた患者さんは、NIV無治療の患者さんと比較し、再入院の可能性が低減しました (40%対75%、p=<0.0001)。7

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レスメドでは、先進技術と幅広い在宅ケア用換気装置の提供を通じて、COPD の患者さんの生活の質を高めることに尽力しています。 複数のNIVシステムが在宅のCOPD の患者さんにご使用いただけます。

参考資料